人間の脳は単純に長期記憶することができないようになっています。
通常の記憶は、短期記憶されるだけなので、覚えてもすぐ忘れてしまいます。
では、長期記憶される場合とは、どのような場合なのかですが、
ここでは、よく言われる次のような2つのケースを見てみましょう。
① 強い感情や刺激を伴った情報の場合
② 繰り返し何度も接した情報の場合
①のケースですが、ショックなことやすごく感動したことなどは、
一瞬で覚え忘れないでいるということは、みなさんの経験でもあると思います。
この特性を利用して、すごく楽しいことや興味のあることを思い浮かべながら
その状況に関連させて、単語やフレーズを覚えると長期記憶になりやすいようです。
②のケースですが、一度だけ聞いた物の名前は、特に大事な物でなければ、
やがて忘れてしまうことでしょう。
しかし、偶然にもその後、同じ物を見る機会があり、そのたびに、
聞き直しているうち、その物の名前を覚えてしまうといったケースです。
脳科学的には、知って忘れて、また知って忘れてを繰り返していると
繰り返し思い出すものを大切なものと脳は認識し、長期記憶になると言われます。
よく、すぐ忘れるとか、覚えられないから「才能がないんだ、あきらめようかなあ」と、なりがちな英会話ですが、
ちょっと待ってください! あなたに才能が無いわけではありません。
脳は基本的に忘れるようにできています。
忘れるようにできているので、気楽に何度でも覚え直すことを繰り返してみましょう。
あまり、がむしゃらに覚えようとするとかえって英語嫌いになってしまうかもしれません。
気持ちを楽に切り替えて、力まず英会話学習に取り組んでみてください。
忘れる前提で覚えて、また、忘れた言葉を思い出す。
これを5回以上繰り返していると、長期記憶に入りやすくなってゆくので、
ぜひ試してみてください。